今日もランクル日和

40代からはじめる素敵なランクル生活

道具考

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崇高なタイトルをつけてしまって、出だしから手が止まってしまうのですが、私の道具に対する思いを書いてみようと思う。あくまで主観ですから適当に読んでいただけるとありがたい。


私は質実剛健な道具が好きです。

質実剛健とは。

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中身が充実して飾り気がなく、心身ともに強くたくましいさま。

三省堂 新明解四字熟語辞典より引用

つまり無駄な装飾がなく、必要な機能を満たすための形で、激しい使用に耐えるつくりのモノ。


装飾が嫌いなわけではない。艶やかな着物や装飾美術品、荘厳な宗教建築、豪壮華麗な城郭建築、など息を呑むような美しさがあります。その多くは非日常であり、力を誇示するために発展してきたモノだと理解している。


では道具とはなにか。

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1 物を作ったり、何かをしたりするために用いる器具の総称。
2 他の目的のために利用されるもの。また、他人に利用される人。

デジタル大辞泉(小学館)より引用

クルマは移動するための道具、時計は時刻を知るための道具です。


そこに装飾が加わると、単純な道具ではなくなるのです。ビニールやファブリックの座席に上質なレザーを使用したり、ステンレスケースにゴールドやプラチナを使用したり、果ては宝石をこれでもかと散りばめる。そうなると高級であることに意味が生まれ、それを所有することが目的になる。

ブランドも同じ効果がある。機能的には同じモノでも、ブランドロゴがつくだけで高価なのです。ブランド=高品質=安心 という理由もあるでしょうし、見栄を張るためにブランドを選ぶこともあるでしょう。


少々脱線しますが、先日この本を読みました。

タープの張り方火の熾し方?私の道具と野外生活術

タープの張り方火の熾し方?私の道具と野外生活術

 

 私は沢登りや源流釣りをしたことがないので、分からないこともあったが、著者:高桑信一氏の道具の選び方が素晴らしい。山のエキスパートだけあって道具のこだわりは相当で、よくあるブランドを選ばない。もちろん命に関わる道具や高機能が必要な道具は信頼できるブランド品を使っているが、そうでないところはホームセンターで買えるようなモノを使っている。例えば、タープを張るロープはホームセンターのビニールヒモだったり、くつろぐ時のズボンが安物モンペだったりするのです。

いまどきのオシャレキャンパーの道具とは全く違います。流行りのブッシュクラフトにありがちな軍用臭さもない。なんとも自然な感じがするのです。もちろん使い込んだ道具が醸し出す雰囲気もあるのでしょう。ビニールヒモやモンペがカッコよく見えてくるから私も単純なのです。本を読むことで高桑信一氏自体がブランド化しているのかもしれない。


高桑信一氏はあとがきでこう書いている。

道具選びと使う楽しさは、自由な発想から生まれるものだ。別にその道具の、本来の用途にとらわれなくてもいい。求める用途に叶うものなら、なにを選んでもいいし、どのように使ってもいいのである。こんな使い方をしているのか!と驚かれて、してやったり、と思う遊び心があれば、道具選びの世界は無限に広がるだろう。
「道具は使うものであり、使われるものではない」という原則を忘れてはならない。


そうです。その通りです。
頭の中でモヤモヤと考えていたことを、見事に言語化されていて感激しました。

私もホームセンターが好きで、使えそうなモノを物色するのが愉しい。
ネット上では、昔は小売してくれなかったモノが小ロットで売られてる。とにかく今の世はモノに溢れているから、流用まで考えると選択肢は無限なのです。

今はキャンプブームですから、ユーザーにモノを売るために、業者は色んな手段を使ってきます。商品レビューやブログ記事にも巧妙に入り込んでいるのです。人気商品は万人受けする良いモノでしょう。流行りのモノを持つことで安心したり自慢することもできるでしょう。

今は、SNSやブログなどで気軽に公の場で情報発信することができます。本当にその道具は必要ですか?情報発信することが目的になっていませんか?道具に使われていませんか?私は道具を買う時にこのように自問自答したいと思う。


流行りを否定しているわけではありません。道具を使って目的を達することができるならば、どんな道具だって良い。どうせ買うなら見栄えのするオシャレな道具が使いたいのも理解できます。映える写真を撮ってみたいでしょう。

私は天の邪鬼なので、人とは違うモノを探してしまいます。ただし全く新しいことを創造する能力はありませんから、流用や改良レベルですけどね。


道具にはただ目的を達するためだけではなく、所有満足度も大事でしょう。無駄のない構造・形態には機能美が宿ることがあります。機能美の定義は曖昧で主観に依存します。簡単に言えば、道具を見てカッコいいと思えることです。当然個人差があることですが、所有・使用してワクワクできる道具が好ましい。

丈夫なことも重要です。良い道具は長く使い続けたい。多少ハードに使ってもビクともしないくらい堅牢なモノが良い。そういう道具は手入れをしながら使うと、実に良い雰囲気になるのです。