今日もランクル日和

40代からはじめる素敵なランクル生活

ポイントゲッター

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遠い昔、私はバスケットボール部だった。残念ながら運動神経に恵まれなかったので、万年ベンチ保温係であった。それでも中学高校と数年間、勤しんだのだ。

タイトルのポイントゲッターとは、アシックスのバスケットシューズ(以下バッシュ)のことである。

私の中学校では、1年生はキャンバスのバッシュ(アシックス製)を全員購入して、その他のバッシュを履くことは許されなかった。最初はみんな下手だし、体育会系が幅を利かせていた時代だから、それが当たり前だと思っていた。2年生になったら自分の好きなバッシュを履くことができるのだ。

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写真はヤフーオークション落札結果(aucfree)から引用

https://aucfree.com/items/l462318114

(本当はこのモデルのひとつ下のグレードで、ソールや各部ディテールが異なる。本文にはあまり影響はないのでイメージ写真)

キャンバスのバッシュは嫌いではなかった。今から考えると底はペッタンコでクッション性は皆無だったけど、紐を締め上げるとそれなりに一体感もあった。そう、厚底の地下足袋のような感じ。

バスケは下手だったけど、朝も放課後も土曜日も日曜日も夏休みも冬休みも練習していたから、バッシュは1年でボロボロになる。ソールはすり減り、キャンバス地は黒ずみ変色し、ところところほつれてくる。この使い込んだ感じが誇らしかったけど、新しいバッシュを買ってもらうのが楽しみだった。

実家は田舎だったので、スポーツ用品店がなく隣町まで行く必要があった。それでも皆、電車に乗って同じお店で注文していた。当然インターネットなんて無いのでお店で注文するしかないのだけど、どこのお店も同じカタログだった記憶がある。並行輸入しているお店なんて無かった。お店の違いは現物を展示している数だけだった。

ほとんどの部員が、アシックスかミズノ(ランバード)を選んでいた。ナイキはまだ少数派だったのである。マイケル・ジョーダンはすでに活躍していたけど、田舎者の中学生はNBAなんて見る術がなかったのだ。


前フリが非常に長かったが、ここでポイントゲッターが登場する。確か当時ポイントゲッターは、26000円だったはず。キャンバスのバッシュが5000円。多くの部員が購入したアシックスやミズノのバッシュは13000円くらいだったと記憶している。普及品バッシュの倍以上の価格だったのである。

カンガルー革というスペックだけは忘れない。お店には実物が無かったので、履いたこともなければ、触ったこともない。カンガルー革とはさぞかし履き心地が良いのだろうと思っていた。見た目は普及品よりも地味なデザインで目立たない。しかしあの2色ソールだ。3つ丸と縁取り線を見ればポイントゲッターと分かるのだ。

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上写真はヤフーオークション落札結果(aucfree)から引用
下写真はアシックスカタログから引用

https://aucfree.com/items/s665888814#

私の中学校でポイントゲッターを履いている人はいなかった。他校の県選抜で選ばれるような選手が履いていた記憶がある。ジャンプしたら見えるソール裏が印象的だったのだ。だから私はポイントゲッターを履いてはならないと思っていた。というか恥ずかしくてポイントゲッターを履いてプレイなんてできないのだ。

私にとってポイントゲッターは神聖なモノとして刷り込まれている。


ずっと知らなかったのだけど、2016年までほとんど変わることなくポイントゲッターは生産され続けていたようだ。

そして生産中止されたあと、2017年にこんなモデルが発売されていた。

japanstore.asicstiger.com

ポイントゲッターの復刻。いや翌年発売だからモデルチェンジだな。カンガルー革ではないし日本製でもない。(限定で日本製もある)細かいディテールも異なる。しかし、まごうことなきポイントゲッターだ。あのソールも再現されている。

1983年に発売され、フラッグシップではなくなってしまったけど、今でも生産され続けているって・・・まるでランクル70じゃないか!やっぱり良いモノは時代を超えるのだ。

今のバッシュは軽くて衝撃吸収性能も高いのだろうけど、なんだかハイブリッドや電気自動車を見てるようで、オジサンには響かないのだ。シンプルだけど、良い素材を使って丁寧なつくりのモノは美しいよね。カッコいいよね。人の手の跡が感じられるアナログな要素があることも重要なのだろう。

しかし14000円(日本製は24000円)か。ずいぶんと安くなったな。

今なら履けるかな。

たぶん無理だろう。バッシュを土に下ろすことができないよ。コーチや先輩にメッチャ怒られるって(笑)もはや形骸化されたシューズなんだけど、この姿を見ているとキュッキュッっと、バスケットコートとソールが擦れる音が聞こえてくるのだ。

私は中学生以降アシックスの靴を買ったことがない。どうにも厳しかった部活イメージがつきまとうので回避してしまうのだ。おそらくこれからも買うことはないだろう。もう本気でスポーツできる肉体がないのだ。憧れは憧れのままにしておいたほうが良いのである。